コロナ・ショック渦中…多くの“ソリューション”持つことが効いてくる!

 【追跡 サラリーマン起業奮闘記】

 ■三菱自工→商品をブランディングする「蒼天」を設立・浜村隆洋さん

 浜村隆洋さん(64)は三菱自工の広報部を皮切りにマーケティングの道一筋に歩み、平成2000年にマーケティングPR会社「蒼天」を設立した。新型コロナウイルスショックの渦中、どうしているだろうか? 拠点がある東京・渋谷で久しぶりに会った。

 差し出されたパンフを見ると、その企業が請け負う70以上のソリューション(問題解決項目)がある。多すぎて目移りしそうだが。

 「ブランディング(商品のブランド化)のお手伝いをするという目的は以前と変わりません。調査・分析・計画と頭を使うのはいっしょ。パートナー企業が増えたので計画を実行する手段が多彩になりました」

 パンフの冒頭に無料で競合企業のウェブサイトを分析とある。

 「ライバル企業のサイトのアクセス数、滞在時間、キーワードなどがわかる特別なプログラムを使います。ライバルの状況がわかれば、自身のビジネスの改善点が把握できる。そこでウェブ診断とかMEOオートマッチックなど適切なソリューションを提案します」

 MEOとは、店舗などをGoogleマップ上に表示させる技術のこと。グーグルの検索エンジンに、たとえば「上野 ランチ」と入力すると上位3件だけが地図に出て、圧倒的に集客が有利になる。初期費用は不要で、実際に表示されたときにだけ顧客は1日1200円を支払う。

 さっそくスマホで密かに「渋谷風俗」と検索すると、なるほど摩訶不思議、うれしいことに3店舗が表示された。飲食店、歯科、エステ等美容系などにとりわけ効果があるという。

 この時期、他に目についたのは中国のSNSであるWeChatを駆使した集客だ。

 「ご想像のとおり、もろにコロナの影響があります。昨年の訪日中国人は900万人強で、消費額は約1兆7700億円。今は化粧品のほか熱さまシートとか目薬の購入が多い。都内のドラッグストアや免税店は物すごく売り上げが落ちているはず。コロナウイルスが終息するのを待つしかありません」

 他のソリューションはさほど影響ない?

 「とんでもありません。企業は不況時には広告予算を一気に減らす。採用支援マーケティングだって2カ月前は中小企業の旺盛な需要があったけど、今はさっぱり」

 対処法はあるのだろうか?

 「最近、全国3万、都内1万1000件の企業情報を持っている会社と契約しました。各企業がどんなサービスを望んでいるか一目瞭然。積極的な営業ができます」

 なるほど、多くの“ソリューション”を持つことが効いてくるわけだ。以前は年収1000万円に迫ると言っていたが。

 「とてもとても、今はその7割強。年金も少ないから、自分のためにもストックビジネスサポートもソリューションに加えている。60歳以上の人が人脈などを生かすビジネスです。風樹さんもやりませんか?」

 うーん、私の人脈は国内では取材ルポでお世話になったホームレスが中心。75歳まで働く予定だという定年のない彼が実にうらやましい。(ノンフィクション作家 風樹茂)

 一念発起してサラリーマン生活にピリオドを打ち、起業した人々の“その後”を追います。

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