コロナウイルス制圧に“新薬”! ノーベル賞大村氏開発「イベルメクチン」、投与後48時間以内に増殖抑制効果か

 世界的な感染拡大が続く新型コロナウイルス。世界保健機関(WHO)は「致死性が新型インフルエンザの10倍」としており、終息まで長期戦が予想される。国内外の機関が治療薬やワクチンの開発を急ぐなか、ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智・北里大特別栄誉教授が共同開発した抗寄生虫薬「イベルメクチン」がウイルス抑制に効果があったという研究結果も出ている。新薬実用化への道筋や課題はどこにあるのか。

 WHOのテドロス事務局長は13日、新型コロナウイルス感染症は2009年に流行した新型インフルエンザと比較して「致死性が10倍高い」と述べた。厚生労働省によると季節性のインフルエンザでは毎年、世界全体で25万~50万人、日本で1万人の死者が出ていると推計されている。

 治療薬の早期開発が待たれるが、豪モナシュ大の研究チームは、試験管内の新型コロナウイルスにイベルメクチンを投与したところ、48時間以内に増殖しなくなったと発表した。この薬は大村氏が米製薬会社メルクとの共同研究で開発したものだ。

 著書に大村氏の伝記もある21世紀構想研究会理事長で科学ジャーナリストの馬場錬成氏はイベルメクチンについて、「熱帯病のオンコセルカ症や象皮病寄生虫による感染症に効果を上げ、アフリカなど多くの国・地域の人々を救ってきた」と解説する。

 北里大生命科学研究所の砂塚敏明教授は、前出の豪大学の発表について「実験段階の話であり、現時点での臨床応用は難しいと考える」としたうえで、「われわれもイベルメクチンの誘導体を作っており、これらの中から効果と安全性の高い化合物を見いだす予定だ」と話す。

 新型コロナウイルス感染症への活用が注目される既存薬は、抗インフルエンザ薬「ファビピラビル(商品名アビガン)」やエボラ出血熱の治療薬候補「レムデシビル」、気管支ぜんそく治療薬「シクレソニド(オルベスコ)」、膵(すい)炎治療薬「ナファモスタット(フサン)」、関節リウマチ治療薬「アクテムラ」など。

 新薬の開発も進行中で、武田薬品工業は、回復した人の血液成分を濃縮して治療に使おうとしている。

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