「従軍慰安婦」「南京事件」自虐記述は適切か 皇室表現に疑問も

 「従軍慰安婦」については平成7年度の検定で全社が取り上げたものの、呼称に対する疑問や生徒の発達段階に配慮していないとの批判が噴出し、16年度検定からは慰安婦そのものを全社が扱わなくなった経緯がある。しかし、前回の26年度検定で学び舎が「慰安婦」の表記で記述。今回は山川出版が「いわゆる従軍慰安婦」と記述した。

 今回の検定では、天皇や皇室に関する表現でも疑問が残る結果となった。

 帝国書院の公民は「天皇の国事行為を国民全体でコントロールする」と記述。「コントロール」という言葉は共産党の志位和夫委員長らが使っているが、敬意に欠ける面もあり一般的とはいえない。それでも検定に合格する一方、自由社の「日本の皇室は、神話の時代から現代まで続く」との記述には「神話を史実と誤解する」として、「仁徳天皇は世界一の古墳に祀られている」との記述には「表現が一般的ではない」などとして検定意見がつき、認められなかった。

 自虐的ともいえる記述について、教科書会社の担当者は「現在使われている教科書にも同じ記述があり、問題はない」としている。

 令和3年度から全面実施される中学校の新学習指導要領には、伝統や文化への関心を高め、我が国の歴史に対する愛情を深める-との内容が明記されている。

 近現代史に詳しい憲政史家の倉山満氏は「少なくとも歴史への愛情を深めるという点で、教科書検定が機能しているとはいえない」と指摘している。

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