中国以外の感染者数と死者数が中国上回る WHOが危機感示す

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は16日の記者会見で、新型コロナウイルスについて「この1週間で感染が急速に拡大した」とし、中国以外の感染者数と死者数がいずれも発生地の中国を上回ったと指摘した。感染を抑制する対策として「全ての国が検査に次ぐ検査を行うことが必要だ」と検査体制を強化することを各国に呼びかけた。

 WHOが発表した16日付の状況報告書によると、中国の感染者数は8万1077人、死者数は3218人。中国以外の感染者数は8万6434人、死者数は3388人となり、いずれも初めて中国より多くの人数が報告された。中国の感染者数が今月に入ってほぼ横ばいで推移しているのに対し、欧州を中心にした感染拡大の勢いが増しているためだという。

 テドロス氏は会見で「誰が感染しているかわからなければ、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を止めることはできない。目隠ししたまま炎と戦えない」と強調。「疑わしい患者全員を検査し、(検査結果が陽性の場合は)感染者を隔離することが必要だ」と訴えた。

 一方、WHOは職員1人が新型コロナウイルスに感染していることが判明したことから16日から、スイス・ジュネーブの本部での勤務を必要最少人員にとどめ、原則在宅勤務としている。

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