高齢者・持病のある人に重症化リスク 初期症状は発熱・せき・だるさ

 感染拡大が続く新型コロナウイルスは、高齢者や持病のある人に重症化リスクが高いとされる。国内で初めての死亡例も、80代の女性だった。無症状のままウイルスを保有している人が存在し、そこから感染が広がる恐れも指摘される中、重症者を悪化させないための対策強化が急がれる。

 新型コロナウイルスの多くは呼吸器に侵入し、増殖するとされる。初期症状は発熱やせき、倦(けん)怠(たい)感などで、風邪やインフルエンザに似ている。重症化すると肺炎や呼吸困難を伴うことが多く、酸素吸入などの処置が必要になる。現状ではワクチンや有効な薬がなく、治療は対症療法に頼らざるを得ない状況だ。

 高齢者のほか、糖尿病や心臓病などを抱える人が重症化しやすいのは、免疫機能が低下するからだ。介護が必要な場合、手洗いなどの感染予防を徹底するのが困難になりがちだ。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では、200人超の感染者のうち60代以上が約8割に上り、少なくとも4人の重症者は60~70代であることが分かっている。

 感染すれば合併症のリスクも高くなるといわれる。東北医科薬科大の賀来満夫特任教授(感染症学)は「新型コロナウイルス感染症に引き続き、細菌性肺炎を起こす可能性もあり、十分な注意が必要だ」と指摘。高齢者は肺炎球菌ワクチンなど「合併症対策」としてのワクチン接種も重要になるという。

 一方、国内で市中感染が次々と明らかになる事態となれば、重症化しやすい人たちが適切に治療を受けられる仕組みが欠かせない。

 賀来氏は「具合が悪い人は状態を過信せず、早めに医師の診断を仰ぐこと。医療サイドは患者の容体変化を見逃さない目を持つことが重要になる」と話している。

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