雲一つない晴天でのパレード 沿道に響く歓声 国民、令和の平安祈る

 天皇陛下のご即位に伴うパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」は10日、皇居から赤坂御所までの約4・6キロで行われ、沿道を埋め尽くした国民は日の丸の小旗を振って祝福した。「安泰を祈りたい」「時代の変わり目に触れた」。両陛下のおだやかな笑顔に、国民は令和の新しい時代の平安を祈った。

 両陛下は、宮内庁や皇宮警察の職員ら約600人が整列して見守る中、午後3時ごろに皇居・宮殿の車寄せにお出ましになった。

 陛下はえんび服に勲章を着けられ、皇后さまは格式の高いロングドレスのお姿。皇后さまの頭上には、上皇后さまから受け継がれたというティアラがきらめいた。

 雲ひとつない晴天に恵まれ、両陛下は宮内庁楽部による君が代の演奏後、今回のパレードのために新調されたトヨタ・センチュリーのオープンカーに乗り込まれた。

 陛下のご即位を祝い新たに作られた奉祝行進曲「令和」の調べとともに、オープンカーはゆっくりと走り出した。時速は約10キロ。約400メートルの車列が、皇居前に現れると、スタート直後の皇居前広場に詰めかけた国民から歓声が上がった。

 京都市の自営業、杉本寿一さん(63)は午前8時から列に並んだ。「時代の変わり目に立ち会うのはもう最後だろうと思ってきた。陛下の安泰をお祈りしたい」と話した。

 多くの国民が両陛下の様子をみられるように、オープンカーは後部座席の座面を前席より4センチ高くし、背もたれは「一番美しく見える角度」(内閣府担当者)という25度に調整された。

 平成5年の両陛下ご成婚のパレードでも沿道で祝福したという埼玉県富士見市の会社員、栗原啓美さん(49)は「ドレスに身を包まれた皇后さまは美しかった。当時と同じように輝かれていた」と話した。横浜市の会社員、村田和子さん(52)は「皇后さまのティアラがとてもきれいだった。陛下も朗らかな笑顔で感動しました」と興奮した様子だった。

 幾重にも連なる国民の列は途切れることはなく、日の丸の小旗を振る音や「万歳」が響いた。祝福に包まれた沿道…。パレードでは皇后さまが目頭を押さえるしぐさを見せられる場面もあった。

 2年のパレードから一部変更になり、ルートに加わった自民党本部前。本部には《天皇陛下のご即位をお祝い申し上げます》と書かれた幕も下ろされた。

 埼玉県入間市の会社員、沼田朋裕さん(43)は「どうしても息子に見せたい」と小学5年の健太郎君(11)を連れてきた。「すごくて、待ったかいがあった。連れてきてくれてありがとう」。健太郎君は笑顔をのぞかせた。

 沿道の各所では、5年のご成婚パレードでも披露された作曲家、團伊玖磨(だん・いくま)氏の「新・祝典行進曲」が流れた。車列は午後3時半ごろゴール地点の赤坂御所に到着した。

 滋賀県長浜市から訪れた無職の尚永(ひさえい)早苗さん(71)は「陛下の穏やかな笑顔が見られて感動した。これからの令和も平穏に暮らせる時代であってほしい」と願った。

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