日ごろの鍛錬が生んだ「即位礼正殿の儀」の正確無比な礼砲

【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】

 天皇陛下が即位を宣明される「即位礼正殿の儀」が22日、皇居で行われました。私は特番でパレード「祝賀御列の儀」を中継する予定だったのですが、台風19号の対応で延期になったため、あるイベントの打ち合わせをしながらテレビで儀式を見ていました。

 陛下が「高御座」からお言葉を述べられ、安倍晋三首相の「寿詞」(よごと=お祝いの言葉)があり、万歳三唱。これに合わせて「ドーン」という礼砲の音が、有楽町のニッポン放送にも聞こえてきました。

 この礼砲と万歳三唱について、「戦前に回帰する」とか、「戦争を想起させ、祝いの場にふさわしくない」といった意見を聞きましたが、礼砲は国際慣行に従ったものです。「大音響が戦争のようだ」という指摘もありましたが、ならば運動会で使うピストルもダメなのでしょうか?

 そもそも、礼砲で放つ空砲は敵意のないことを表し、そこから儀礼の意味に転じていったそうです。「武器=戦争」というステレオタイプの思い込みも、ここまで来るとあきれてしまいます。

 さて、礼砲は「栄誉礼等及び礼砲の実施要項」という通達で定められています。3秒ないし5秒間隔、敬意を払う相手によって撃つ数は違い、国旗や元首といった最大限の敬意を表する場合で21発、そのための礼砲中隊を編成することなどが決められています。

 歴代の礼砲を担当している陸上自衛隊第一特科隊の中隊長経験者に聞いたのですが、訓練はあらゆる事態を想定し、厳しいそうです。4門の大砲から5秒間隔で放つ場合、20秒後には次弾発射です。礼砲に使う大砲は連射はできず、1発撃ったら薬莢(やっきょう)を捨て、次の弾を込めて再び発射します。

 万が一、1門が使用不能になっても、残りでやり繰りします。間隔は15秒に縮まり、忙しさが増します。2門不発でも、残り2門で10秒に1発発射し、万々々が一、3門不発でも1門で撃ち続けるそうです。

 「そこまでしなくても…」と思いますが、そこまで訓練するからこそ本番で自信を持って実施できるわけですね。日ごろの鍛錬が生んだ正確無比な礼砲。その練度の高さに海外の賓客も唸ったのではないでしょうか。

 ちなみに、打ち合わせしていたイベントとは、11月16日に有楽町・よみうりホールで開催する「飯田浩司 そこまで言うか! THE LIVE2」です。私と論客がニュースに斬り込むトークイベントです。

 昼と夕方の2回公演で、昼公演は午後1時開演で、青山繁晴参院議員と、ジャーナリストの長谷川幸洋氏、評論家の潮匡人氏と、外交・安保について考えます。夕方公演は同5時開演で、評論家の宮崎哲弥氏と、数量政策学者の高橋洋一氏、経済評論家の上念司氏、経済学者の飯田泰之氏と、経済・政治などについて語ります。

 詳しくは、「ニッポン放送イベントホームページ」をご覧ください。

 ■飯田浩司(いいだ・こうじ)1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!COZY UP!」(月~金曜朝6-8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

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