辞任の関電・八木会長「経営責任を明確にする結論に」

 1週間前の続投表明から一転して、取締役や執行役員ら4人とともに辞任した関西電力の八木誠会長(69)。9日午後に開いた記者会見では、第三者委員会の調査報告後の辞任を決めた岩根茂樹社長(66)とともに出席し、理由を「責任を明確にする」と説明した。2人は「原因を徹底的にあぶり出す」と繰り返し述べ、この日発足した第三者委の調査に協力する意向を強調した。

 「原因は経営トップにある。経営責任を明らかにするため辞任する」

 午後3時から始まった会見には、報道陣約100人が集まった。深々と一礼してマイクを握った八木氏は辞任に至った経緯や理由を説明し、岩根氏とともに報道陣の質問に応じた。終始淡々とした口調だったが、表情には疲労の色がにじみ、苦悩の深さをうかがわせた。

 今月2日の会見では「膿(うみ)を出し切ることが責務」として、岩根氏とともに辞任を否定していた。しかし、この会見での調査報告書の公表後に批判の声が強まったとし、2人で断続的に話し合いを重ねた結果、2日後の4日には、時期をずらして辞任する方針を固めたという。八木氏は「辞任すれば事態を投げ出すことになると思っていたが、信頼回復には経営責任を明確にする必要があるという結論に至った」と説明した。

 強まる批判に耐えかね、ようやく責任を取った形の2人に対し、報道陣から「2日の会見前から批判はあったのでは」「社内調査報告が出された1年前に辞任すべきだったのでは」との質問も。

 「会見以降、より多くの方の声が届いた」「1年前にさまざまな判断をしたのは事実。第三者委に委ねたい」。終始、岩根氏が質問に応じ、同じ答えを繰り返した。

 一連の問題では、八木氏も福井県で勤務していた平成18~21年に金貨や金杯、スーツの仕立券などを受領。その後も他の役員による金品受領は続き、八木氏の口から「個人の判断に委ね、会社として毅然(きぜん)と対応するという判断ができなかった」と、後悔も漏れた。

 一方、この日発足の第三者委の調査報告後に辞任することを発表した岩根氏は「原子力事業そのものへの信頼を失墜させた。問題は根深く、組織風土を含めて全貌を暴き出さないと信頼回復はない」と強調した。

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