人気アニメ作画監督が「1年半ノーギャラ」告発! “アニメ大国”日本の「厳しい労働環境」実態

 現場では不満の声も出ている。前出の調査では、「精神的疲労」と「身体的疲労」について、8割近くが「やや感じる」「とても感じる」と答えた。「生計を立てる上での経済的困窮」という項目には約半数が「やや感じる」「とても感じる」としている。

 5月には映画「サマーウォーズ」などを手がけるアニメ制作会社「マッドハウス」が新宿労働基準監督署から是正勧告を受けた。制作スケジュールの管理を行う「制作進行」の男性の労働時間が月最大393時間、連続勤務が37日間にのぼり、帰宅途中に過労で倒れたという。

 前出の松永氏は、「労働環境を改善するには、制作のスケジュールを効率化する必要があるが、制作進行は拘束時間が長く離職率が高いので人材が育たないという側面もある。部門間のコミュニケーションを円滑にして制作進行の労働を効率化することが一つの課題だろう」と語る。

 帝国データバンクによると、2018年のアニメ制作企業の売上高は計約2131億円で過去最高を更新する一方、アニメーターの正社員化など投資先行で減益となった企業もあった。人材不足などを背景に約3割の企業が赤字だった。

 とはいえ、やりがい搾取はもう許されない。

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