「人のためにする尊さ伝われば」 杉原記念館のリトアニア人女性

 「自分の将来や家族の生活もかかっている中、独断でビザを発給して命を救うという決断はなかなかできない。本当にすばらしい人だ」

 杉原記念館に勤務するリトアニア人、ミチュリーテー・イエヴァさん(25)は、杉原千畝についてこう語る。

 日本の映画やアニメなどが好きで、母国の大学で日本語を学んだが、杉原のことは同館に勤めるまで詳しくは知らなかった。杉原について勉強するうちに、感銘を受けたという。

 政府の許可を得ずに、ビザを発給すれば、立場は外務省で危うくなることは明らかだ。実際に杉原は帰国後、職を追われた。それでも、杉原は後にこう述べている。《私はあのときビザを出したことを誇りに思う。外交官として問題はあったが、間違っていなかった》

 今では同館を訪れる日本人観光客らに流暢(りゅうちょう)な日本語で杉原の生い立ちや家族についても詳しく解説できるようになったイエヴァさん。「今も外交を取り巻く問題は多く、彼の行為は今にも通ずることだ。展示を通して人のために何かをするということの尊さが伝われば」と話している。

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