夏の新注目! 熱中症対策に水分・塩分・ヨーグルト!? 専門家「乳たんぱくには水分を体内にとどめる効果」

 長梅雨で平年より遅れた夏の訪れだったが、そのぶり返しか、連日厳しい暑さが続いている。なかなか気温や天候の変化に体がついていかないという人にとって、気をつけなければならないのが熱中症だ。その大敵は、気温と湿度だという。

 「熱中症の主な原因は、気温の高い状態で、体温の調節がうまくいかなかったり、体内の水分や塩分のバランスが乱れることです。湿度が高ければさらに汗が出にくくなり、熱中症を発症するリスクも高まってしまいます」

 そう話すのは「せたがや内科・神経内科クリニック」(東京都世田谷区)の久手堅(くでけん)司院長だ。同医院は気象病や自律神経失調症など多数の外来を設置しており、普段から原因がわかりにくい体の不調などの診療に当たっている。

 「毎年この時期は、熱中症を訴える患者さんも増えてきます。エアコンの効いた室内にいたのに調子が悪くなったという人も多いのですが、湿度が高い上に発汗が抑えられると、室内でも熱中症を発症してしまいます」

 特に日本の夏は、天候が目まぐるしく変わり、湿気も多いので、それが自律神経の働きを乱し、体温調整をうまくできなくさせてしまうのだ。

 「加齢などにより自律神経の機能が衰えてくると余計に汗をかきにくくなるため、中高年層は特に注意が必要です」

 そうした熱中症対策には、体を冷やす、水分・塩分を小まめに取るなどの方法があるが、加えて最近注目されているのがヨーグルトなどの乳製品に含まれる「乳たんぱく」の働きだ。

 「乳たんぱくには水分を体内にとどめる効果があることが、海外の研究で明らかになっています」

 気温の高い時の運動後に、糖やミネラルを含む電解質飲料を摂った場合と、同じ電解質飲料+乳たんぱくを含む飲料を摂った場合を比べると、後者の方がその後の尿量が少なく、体内に多くの水分を保持できることが分かったのだ。

 「このほかにも、乳たんぱくの成分が発汗を促して熱をこもりにくくするという実験結果も出ています。乳製品の中でもヨーグルトは乳酸菌の働きによって、腸内環境を整え自律神経の働きを助けたり水分や栄養を補う作用があることがあります。さらにミネラルやビタミンB群を効率的に摂取できるとあって、ヨーグルトは日本の夏にとても適した食品です」

 ヨーグルトを摂るタイミングとしては、スポーツをする人はカラダを動かした後に、その他の人は夜が久手堅先生のオススメだという。

 「腸が最も働くのは気分がリラックスしているとき。夜、寝る少し前ぐらいが“腸のゴールデンタイム”なので、そのころ摂るのがおすすめです。ただし空腹時は胃酸によって乳酸菌の働きが抑えられるので、夜だと摂るタイミングが難しい人は朝食後などの習慣にしてもいいでしょう」

 こうした働きが明らかになり、熱中症対策にヨーグルトを取り入れる人が増えている。日本屈指の高温地帯といわれる岐阜県多治見市の高齢者ヒップホップダンスグループは、練習時のヨーグルト摂取を習慣にし、暑い夏場でも元気にダンスを楽しんでいるそうだ。

 さっぱりしたヨーグルトは、食欲が減退気味の時でも気軽に摂ることができるというメリットもある。その上、熱中症対策まで期待できるとなれば、ヨーグルトを毎日の習慣にしない手はない。

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