「不快なイベント」「趣旨には賛同」 慰安婦像の展示中止

 開幕からわずか3日で中止が決まった「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」。元慰安婦を象徴する「平和の少女像」のほか、昭和天皇の写真を燃やすような動画作品に批判が殺到するなど議論を呼んだ。「不快に感じた」「趣旨には賛同できる」。“最終日”となった3日も、来場者から賛否の声が上がった。

 軍歌や朝鮮民謡などが流れ、昭和天皇の肖像写真がメラメラと燃えていく-。今回の展示で、批判の多かった動画作品のひとつだ。画面の前には人だかりができ、写真が燃える場面では、顔をしかめたり、スマートフォンで撮影したりする様子も見られた。

 「平和の少女像」の前でも撮影する人の列ができたほか、関係者によれば、来場者が少女像に紙袋をかぶせようとするトラブルもあったという。

 愛知県春日井市の自営業の男性(46)は「正直、不快だった。いくら表現の自由とはいえ、天皇の写真を焼くような動画を行政が関わるイベントで見せるのは行き過ぎだ」と話す。名古屋市の無職の女性(43)も「少女像も昭和天皇の動画もあまり芸術性を感じず、心を豊かにするものではなかった」と否定的だ。

 一方、夫婦で鑑賞した名古屋市の自営業の男性(53)は「さまざまな考えや意見があることを議論しようということ。その趣旨には賛同できる。個々の作品も、特に問題があるとは思わない」。愛知県一宮市の大学生の男性(19)は「問題にする方がおかしい。歴史に向き合うべきだ」と訴える。

 展示内容に批判が殺到しているとの報道を受け、同展の会場の前にはこの日、入場までに1時間以上もかかる長蛇の列ができた。このため、主催者側は予定より早い午後4時半に受付を締め切った。鑑賞できなかった愛知県豊田市の会社員の男性(36)は「議論のある作品だけに見たかった。中止には反対」と憤っていた。

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