脳脊髄液減少症、秋にも診療指針 厚労省研究班

 外傷などをきっかけに激しい頭痛やめまいを引き起こす「脳脊髄液減少症」について、厚生労働省の研究班は5日、研究に基づく診療指針を秋にも公表すると発表した。同症は未解明な点も多く、患者が正確な診断を受けられないケースがあるとされる。指針では、所見が確認された磁気共鳴画像装置(MRI)の画像の例を示し、読影経験の少ない医師にも理解を深めたい考えだ。

 研究班は平成23年、外傷で髄液が漏れ同症が発症すると認めた診断基準を公表。厚労省は28年、この基準に該当する症例について、漏れを自分の血液で止める治療法「ブラッドパッチ」の保険適用を認めた。

 しかし漏れが少ないと画像による判断がしづらく、医師によって診断にばらつきがあるとの指摘があった。今回の指針では、詳細な解説や検査の画像例を盛り込むなどして23年の基準を具体化。日本脳神経外科学会など関連8学会が承認した。

 研究班代表で山形大医学部の嘉山孝正参与は、見逃されていた所見も「新たな指針では診断できるようになる」と述べた。

 一方で、漏れ以外の理由で髄液が減少する可能性も指摘されており、これらの症例は別の研究班が調査している。脳脊髄液減少症患者・家族支援協会の中井宏代表は、嘉山氏らの成果に謝意を述べる一方、「この病気は完全には解明されていない」としてさらなる調査に期待を示した。

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