新聞が衰退した背景に“おごり”と“傲慢” 「主義主張で真実ねじ曲げた一部メディア」作家・門田隆将氏が激白! 新著『新聞という病』

 作家でジャーナリストの門田隆将氏が上梓した『新聞という病』(産経新聞出版)が注目されている。SNSや動画配信など情報発信のツールが身近になり、マスコミだけが情報を入手して、発信する時代は終わった。著者が「これまでの新聞の“罪”を総括した」という一冊を読むと、業界の変遷と、報道の本質を忘れた一部メディアの特異な体質が見えてくる。(報道部・松村友二)

                   ◇

 本書は、門田氏が産経新聞で連載する「新聞に喝!」と、月刊『正論』に寄稿した原稿をもとに加筆・修正された。平成から令和に時代が変わるなか、新聞が憲法や安全保障、原発問題などのテーマに対し、どのように報道してきたかに深く切り込んでいる。

 「平成が始まったとき新聞は絶頂を迎えていた。インターネットの時代を迎えて“情報ビッグバン”が起きた。それまで、新聞社だけが情報を収集・編集・発信することができたが、今は個人がネットで情報を収集し、SNSで発信できる。新聞は変わりゆく時代を掌握できなかった」

 情報ビッグバンで、新聞が衰退した背景として、門田氏は「おごり」や「傲慢さ」の存在を指摘する。例として、朝日新聞を挙げた。

 まず、東京電力福島第1原発事故の「吉田調書」をめぐる誤報については、《日本を救うために奮闘した人々を、世界中から嘲笑されるような存在に貶めた》と一喝し、慰安婦問題の誤報については、《事実に基づかないまま「慰安婦=性奴隷」を世界に広めた》と、その報道姿勢に疑問を呈した。

 新聞の誤報・虚報が、国際問題に発展して、日本の国益を毀損(きそん)することもある。もはや大罪だ。

 同書の帯には、「地道な取材より会見の失言狙い」「命より憲法という本末転倒」「ご注進ジャーナリズム」「傲慢記者が『ファクト』を殺す」などと、コピーが並ぶ。

 門田氏は「新聞は本来、論評と報道を分けなければならないが、論評をするために報道自身をねじ曲げている社がある。主義主張によって真実をねじ曲げる手法、それこそ『病』であり、情報ビッグバンで読者にバレて、そっぽを向かれた。一方で、現在も敢然と何者にも立ち向かう新聞社もある。そういった現状を分かってもらいたい」と語気を強めた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ