皇后さまのご活動 伝統守りつつ皇室に新風

 皇后さまは皇室に「民間」から初めて嫁ぎ、3人のお子さまを手元で育てるなど、新しい家族像を築いた一方、歴代皇后が取り組む養蚕や日本赤十字社などの活動を継承し、発展させてこられた。児童書やピアノなど私的な活動でも国民と交流を深められた。

 毎年5~6月、皇居・紅葉山御養蚕所で行われる養蚕作業。皇后さまは日本純産種の「小石丸」に餌の桑を与える段階から携わり、繭作りを促す「蔟(まぶし)」という網も手作業で編まれた。小石丸の生糸は古美術品の修復に使われるほか、外国賓客に贈られる絹織物は国際親善の一翼を担う。

 日赤には結婚直後から関わり、災害救援用の乳児肌着を作る「裁縫奉仕」などに参加された。全国赤十字大会などの行事にほぼ毎年出席し、看護師らをご慰労。皇后として名誉総裁に就任後は、受賞者を直接表彰されてきた。平成7年の阪神大震災の際には、皇后さまのご提言で被災者の心のケアの重要性が広まった。

 養蚕と日赤名誉総裁職は皇后となる皇太子妃雅子さまが受け継がれる。

 児童書の普及にも関心を持ち、2002(平成14)年にはお一人でスイスを訪れ、「国際児童図書評議会(IBBY)」の記念大会でご講演。東日本大震災の被災地に児童書を届ける活動をしている知人に、ご自身の蔵書を贈られた。趣味のピアノを通じ、音楽家と親交を深め、特に海外で活躍する女性演奏家を側面からご支援。皇居・御所でミニコンサートを楽しまれることもある。

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