モダンなパール、人工宝石 華やかなジュエリーで着こなしを格上げ

 百貨店や宝飾メーカーが、手に取りやすい価格のジュエリーの品ぞろえを増やしている。モダンなデザインのパールのほか、ダイヤモンドによく似た人工宝石も登場。華やかなジュエリーで着こなしを格上げしてみては。(油原聡子)

 ◆宝石への第一歩に

 冠婚葬祭のイメージが強いパールを日常で楽しんでもらおうと、百貨店の伊勢丹新宿店が企画したブランドが「PPEARLL(パール)」だ。

 平成29年4月から新宿店の宝飾品売り場で展開。アコヤ貝から採れる真珠と18金を使用し、ジュエリーとしての質の高さは維持しながらも中心価格は10万円前後に設定した。同店宝飾品担当アシスタントバイヤーの飯塚菜都美さんは「ジュエリーを買う第一歩になるような価格にしました」。

 宝飾品売り場の客層は40~50代が中心だというが、同ブランドは若い世代からも好評だという。昨年9月には第2弾として、六角形をモチーフにしたネックレスやブレスレット、リングなど新作12型を発表した。「シンプルだけれどボリュームがあるので、着物にも合います。立体的なデザインで、どこから見ても様になります」と飯塚さん。

 ◆日常のニーズ発掘

 矢野経済研究所によると、国内宝飾品の市場規模は、3年には3兆150億円だったのが、29年は9468億円と縮小傾向にある。インバウンド需要は堅調なものの、身近なニーズを掘り起こそうと、手に取りやすい価格のジュエリーを打ち出すブランドが注目されている。

 真珠宝飾品の「ミキモト」は、「レ ペタル プラス ヴァンドーム」コレクションから昨秋、地金に銀を使用した製品を発売した。ふくよかなバラの花びらとアコヤ真珠が組み合わさったかれんなデザインで、ペンダントで税抜き6万円、イヤリングで同7万5千円と価格を抑えた。

 広報の八木千恵さんは「パールはフォーマルなイメージがありますが、デザインも多様。モダンさやエレガントさなどいろいろな表情を演出できます」と話す。ブローチ(同8万3千円)は、ジャケットやニットに付ければ、装いが華やかになりそうだ。

 ◆輝き“アップ”も値段は“ダウン”

 ダイヤモンドより輝きが強いのに手頃な値段で注目されているのが人工宝石「モアサナイト」。モアサナイトジュエリー専門店「ブリジャール」の小原亦聡(いそう)社長は「宝石のきらめきを表す指標はダイヤの2・5倍ありますが、価格はダイヤのおよそ10分の1なんです」と説明する。

 同社によると、モアサナイトは「炭化ケイ素」の結晶で、ダイヤモンドによく似ている人工宝石。1998年頃から人工的に製造されたものが市場に流通するようになった。米国では婚約指輪として選ばれることも増えてきているという。

 同社は昨年10月、東京・銀座にショールームをオープン。人気は指輪で「婚約指輪を考えていなかった若いカップルがモアサナイトを知って、購入を決めることもあります」と小原社長。例えば、小粒のダイヤが添えられたモアサナイトの1・5カラットの指輪は12万円。同様のカラット数のダイヤだと少なくとも180万円はするという。小原社長は「人工のイメージが、『フェイク(偽物)』から『クリーン』に変わっている。ジュエリーを自分のご褒美として気軽に購入したいというニーズは高いのではないか」と話している。

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