iPS角膜移植 阪大教授「患者さんを治したい」

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した目の角膜を世界で初めて移植する臨床研究が5日、厚生労働省の部会によって了承され、研究チームを率いる西田幸二大阪大教授が東京都内で記者会見を行った。

 厚労省の了承について西田教授は「さまざまな意見をいただき、専門家や患者の立場を知ることができた。了承が得られたのは『始まり』で、逆に心が引き締まる思い」と意気込みを見せた。

 角膜の移植にあたっては患者へのインフォームドコンセント(十分な説明と同意)が重要だと強調。その期間を経て、早ければ6月にも1人目の患者に移植する。2人目も年内の実施を目指すという。

 臨床研究では、角膜の一部が濁って視力低下や失明につながる「角膜上皮幹細胞疲弊症」の治療効果や安全性を確認する。西田教授は「なかなか治らない病気だった。なんとかこういう患者さんを治したいと、いろいろ試してきた」と言葉に力を込めた。

 臨床研究の先にある実用化の時期について「最短で5年から6年くらい」と指摘。その際の治療費は「目算では400万円くらいと考えている。技術革新があったらもっとコストダウンできる」との見通しを示した。

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