3300人の戦没者遺骨どこに…グアム島で発見できず

 先の大戦で日米両軍が激戦を交わしたマリアナ諸島・米領グアム島で10月、旧日本兵3372人の遺骨の調査が行われた。遺骨の保管場所を記した米軍の記念碑文や地元住民の証言に基づいた調査だったが、発見には至らなかった。遺骨が戻ったとの記録は日本政府にもなく、謎は深まる。終戦から73年あまり、3300人を超す日本人の御霊はどこに眠っているのか。

「改葬した」記されているが…

 調査を行ったのは、戦没者の遺骨収集を強化するため、国から委託を受けて設立された「日本戦没者遺骨収集推進協会」。2年前に遺骨収集を所管する厚生労働省が確認した記念碑文が手がかりだった。

 碑はグアム島にある米海軍基地内にあり、「3372人の日本兵が基地内に埋葬されていたが、1972(昭和47)年にグアム平和慰霊公苑に改葬した」と記されていた。基地は、大戦時に日米両軍が激しい戦闘を交わした地。戦後、米軍が基地内に日本兵の遺体を埋葬したが、兵舎建設のために遺骨を改葬したとみられる。

 同協会は今年に入り、複数の地元住民らから新たに「公苑内の慰霊碑下に8段ほどの階段があり、両サイドの棚に遺骨が入った箱が並ぶ広い部屋があった」との証言を得た。このため10月4~10日、同協会の加盟団体でマリアナ諸島を担当する「JYMA日本青年遺骨収集団」の赤木衛理事長(54)らが現地調査を実施した。

 公苑管理者の許可を得て、慰霊碑の側壁を壊して内部を調べたところ、4段の階段と地下85センチの場所にコンクリートで囲まれた2畳ほどの空間が見つかった。さらに周囲への広がりを調べるために空洞探査も実施した。

3人分発見も…広い空間確認できず

 内部の壁面には、昭和48年2月17日に記したとみられる遺族らしき4人の住所、氏名と日付が墨書され、香炉や位牌(いはい)とともに3人分の人骨が見つかった。赤木さんは「慰霊団が収容した遺骨を前に慰霊祭を行った跡ではないか」と推測する。

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