子宮頸がん防ぐ化合物を開発 京大研究G HPV増殖を抑制、治験へ

 子宮頸(けい)がんの発症を抑える抗ウイルス性の化合物を開発したと、京都大の萩原正敏教授(化学生物学)らのグループが18日発表した。子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の増殖を抑えてがんへの進展を防げるといい、予防薬や治療薬の候補として期待される。今年度中に京大病院で子宮頸がんの前段階にある患者を対象に臨床試験(治験)を始める予定。成果は米医学誌電子版に掲載された。

 HPVは多くの女性が主に性行為によって一度は感染するが、まれに感染が長く続き、がんの前段階を経て子宮頸がんになる。

 子宮頸がんをめぐっては、平成25年4月から小学6年~高校1年に相当する女子を対象にHPVワクチン接種が原則無料の定期接種となった。しかし、接種後に体のしびれや痛みといった副反応が報告されたとして、厚生労働省が同年6月から積極的な接種の勧奨を中止している。一方で患者数は増えており、萩原教授は「予防薬や治療薬として子宮頸がんを根絶できる可能性がある」と話している。

 グループは研究で、HPVに感染させた人の上皮細胞に化合物を投与。2週間後に観察した結果、増殖が抑えられていることが確認された。さらに人の子宮頸がん細胞を移植したマウスに化合物を服用させると、3週間後には増殖が抑制されていた。

 投与によるマウスへの副作用は確認されていない。人へは膣(ちつ)からの投与を予定している。

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