おしゃれな「古書店」増加中 カフェ併設、明るい店舗、女性店主…:イザ!

2015.2.20 08:00

おしゃれな「古書店」増加中 カフェ併設、明るい店舗、女性店主…

 近年、個性的な古書店が増えている。古書店といえば天井までギッシリ本が並ぶ店が思い浮かぶが、最近はあえて陳列する本の数を減らしたり、カフェを併設する店舗も目立つ。若い女性が店主の古書店を描き累計600万部のヒットとなった小説『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズの影響もあってか、脱サラ組や女性の新規参入も相次いでいる。(溝上健良)

 ■修業を積み独立

 ネット書店の台頭や出版市場の縮小で、全国の新刊書店数は平成12年以降右肩下がりを続け、26年には3分の2以下の約1万4千店にまで減少した(出版社のアルメディア調べ)。当然、古書店の経営も楽ではない。全国古書籍商組合連合会の加盟店は、6年の2644店から26年には2165店と、2割近くも減っている。

 ただ、既存の古書店が淘汰の波にさらされる一方で、新規参入組も少なくない。“本の街”として知られる東京・神保町の古書店も加盟する東京都古書籍商業協同組合によると、このところ年に10店以上が新たに開業し、うち1割以上が女性店主。同組合広報課の大場奈穂子さんは「既存の古書店で修業を積んだ後に独立する人が多い」という。業界では、千差万別の本をきちんと評価し適正な値段を付ける目利き力が必要とされるためだ。

 東京・下北沢で25年12月にオープンした「クラリスブックス」の店主、高松徳雄さん(40)も神保町の老舗書店で約10年、修業した後に独立した。哲学書から漫画まで幅広い本をそろえるが、「家賃の安い2階に店舗があり、お客さんにわざわざ上がってもらうのだから、少しでも本を見やすくしたい」と、本棚の高さを抑えて並べる本を厳選。大きな窓から日が差し、店内は明るい。本の劣化を避けるため神保町では北向きの店が多いのと比べ、異彩を放っている。

 若者に人気の街ということもあってか、同店の客層は男女比が半々で、30歳代が目立つという。高松さんは「きちんと営業を続けていけるか、ここ2、3年が正念場」と気を引き締める。