【歴史事件簿】火災のドサクサで「斬首」された未決囚33人…幕末獄舎の悲壮:イザ!

2014.9.14 08:57

【歴史事件簿】火災のドサクサで「斬首」された未決囚33人…幕末獄舎の悲壮

 御所・蔵人所に勤めながら尊攘派の志士とつながりを持った村井は文久3(1863)年、逮捕されて以後はこの獄舎でとらわれの身となっていた。

 当日、村井周辺にも煙が立ちこめて役人らの動きが慌ただしくなり、生野の変と天誅組の関係者が牢から出されていった。

 「何事か」とさらに様子をうかがっていると、刑場がものものしい雰囲気に包まれ、平野の辞世の歌をよむ声が聞こえた直後、「えいっ」という声で首が切られると同時に、ドタンと体の崩れ落ちる音が場内に響き渡ったという。

 そして、村井は「予キョ然タリ」と締めくくっている。とんでもない光景に声が出なかったのだろう。そんな村井も3年後の慶応3(1867)年12月、ここで処刑される。

 ■3つのドサクサ

 滝川にとって、ここからとんでもない誤算が発生する。火災のドサクサに紛れて未決囚を含む30人以上を処刑したが、火の勢いはこのあと堀川でピタリと止まり、牢に被害はなかったのだ。

 解き放てば、再び幕府に牙をむく過激浪士かもしれないので、切羽詰まった状況下ではあったろう。ところが焼け残ったため、処刑の根拠は大きく揺らぐことになる。

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