滋賀国体の主会場決定に「歴史が動いた」…彦根と大津の“因縁”とは

 滋賀県で平成36年に開催される見通しの国体の主会場が5月、ゆるキャラ「ひこにゃん」や国宝・彦根城で知られる彦根市の県立彦根総合運動場に決まった。選定では、大津市など他の2会場も候補に挙がったが、近隣自治体と結束して誘致活動に臨んだ彦根に軍配が上がった。振り返れば彦根と大津は、明治の昔から県庁所在地をめぐる激しい綱引きを演じてきた因縁の間柄。彦根にとっては国体誘致も悲願で、大津に一矢報いたことで関係者からは「彦根の歴史が動いた」との声も聞かれた。(加藤園子)

■ひこにゃんも動員した誘致活動

 国体の主会場は、総合開会式・閉会式が行われる大会のメーン施設。国体を主催する日本体育協会が定めた施設基準では、総合開・閉会式の式典会場については「3万人を収容できる施設」、陸上競技場については「日本陸連公認の1種競技場」などと規定。過去多くの国体では、陸上競技場が総合開・閉会式場とされてきた。

 しかし滋賀県内には県立、市町立施設とも、収容人員1万5000人以上などの条件を満たす1種競技場がない。このため、県は各種スポーツ協会の関係者や大学教授らでつくる専門委を設置し、1種公認に向けた整備の必要性も含めた会場の選定を進めた。

 候補地に挙がったのは、彦根総合運動場(彦根市)▽びわこ文化公園都市(大津、草津市)▽希望が丘文化公園(野洲、湖南市、竜王町)の県立3施設。

 県は、全県で国体を盛り上げる必要があることから「誘致合戦は避けたい」として、地元の熱意とは関係なく選定する方針を示していた。しかし、専門委が協議を進める間、大津、草津両市長はそろって県庁に出向き、びわこ文化公園都市を選ぶよう知事に要望。一方、彦根市は周辺の6市町とともに地元誘致に向けた決起式を挙行。市職員や市議、ひこにゃんらが参加し、PR用ののぼりを掲げてムードを盛り上げた。

 結局、誘致合戦を避けることはできなかった。

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