酔った女性に乱暴、逆転有罪確定へ 最高裁

 福岡市の飲食店で平成29年2月、飲酒で意識がもうろうとしていた20代女性に性的暴行を加えたとして準強姦罪に問われた会社役員、椎屋(しいや)安彦被告(46)について、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)は被告側の上告を棄却する決定をした。12日付。被告を無罪とした1審福岡地裁久留米支部判決を破棄し、準強姦罪の成立を認めて懲役4年とした2審福岡高裁判決が確定する。5裁判官全員一致の結論。

 1審判決は別の性犯罪事件の無罪判決とともに批判を集め、性暴力撲滅を訴える「フラワーデモ」が開催されるきっかけになった。

 争点は、女性が著しく抵抗が困難な「抗拒不能」の状態だったか▽その状態を被告が認識していたか-だった。

 1審は、女性は社会人サークルの飲み会でテキーラを数回一気飲みさせられて酩酊(めいてい)し、抗拒不能だったと判断。ただ、目を開けたり声を発したりしたことから「意識があるかのように見えた」とし、過去のサークルの雰囲気などから「被告は飲み会で安易に性的行為ができると考え、当時女性が許容していると誤信する状況だった」などとして、無罪を言い渡した。

 これに対し2審は、女性が抗拒不能だったと認定した上で、一時的な反応をもって「酩酊からさめつつあるとはいえない」と指摘。「飲み会に初めて参加し酔い潰れた女性が、被告との性行為まで同意したと考えるには何段階もの飛躍がある」と断じ、「抗拒不能と認識していたことは明らかで、悪質だ」と結論付けた。

 準強姦罪は、29年7月施行の改正刑法で名称が準強制性交罪に変わった。

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