コロナ禍でも「語り継ぐ」 朝日新聞支局襲撃34年

 昭和62年、朝日新聞阪神支局(兵庫県西宮市)に散弾銃を持った男が押し入り、記者2人が殺傷された事件から34年となった3日、犠牲となった小尻知博(こじり・ともひろ)記者=当時(29)=の遺影を掲げた祭壇が支局内に設けられた。

 新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が出されるなかだが、市民や関係者らが訪れ、遺影に手を合わせて冥福を祈り、言論の自由に思いをはせた。

 昨年に引き続き、感染拡大防止のため、記帳台の設置を取りやめ、支局3階の襲撃事件資料室も開放せずに規模は縮小された。

 知人を通じて小尻記者の活躍を聞いたという同県芦屋市の無職、林康文さん(68)は「これからというときに凶弾に倒れ、どんなに無念だったことか。暴力で言論が封殺されることはあってはならず、事件が風化しないよう私自身も語り継いでいきますと遺影に誓った」と話した。

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