ため池の災害被害防止へ 山口県に管理・補修など指導するサポートセンター開設

 山口県で豪雨災害などによる農業用ため池の被害を未然に防ごうと「ため池サポートセンターやまぐち」が開設された。ため池が老朽化する一方、農家の高齢化で適切な管理が難しくなる中、専門家が管理や補修に関する技術指導などを行い、ため池の保全を支援する。

 サポートセンターは、県土地改良事業団体連合会(会長・北村経夫参院議員)が運営する。センター長のほか、担当者3人の計4人体制で、現地調査や、ため池を管理する農家からの相談対応、保全管理の普及・啓発活動などに取り組む。

 県によると、県内の農業用ため池は令和2年3月時点で8638カ所あり、全国で5番目に多い。

 県は、同年10月に施行された「ため池防災工事等特措法」に基づき、決壊した場合に周辺に被害を及ぼす恐れがあるため池1320カ所(今年3月時点)を「防災重点農業用ため池」に指定。サポートセンターが保全管理を後押しする。

 農業用ため池の保全管理は老朽化や農家の高齢化に伴い、防災面からも大きな課題になっており、特措法の施行によって全国でもサポートセンターの開設が進む。

 県内では平成25年7月の豪雨災害で萩市の農業用ため池が決壊し、周辺の農地に水や土砂が流れ込むなどの被害が出た。

 同連合会によると、決壊の主な原因は、土の堤防に空いた穴からの水漏れのほか、波浪浸水による堤防の弱体化が挙げられる。サポートセンターは、現地調査で水漏れ箇所などを確認し、補修技術を指導する。補修に関する国の補助制度についてもアドバイスする。

 同連合会は「これまでも農業用ため池の保全管理には取り組んできたが、サポートセンターの開設によってさらに推進していきたい」としている。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ