体感震度とのずれも 福島・宮城地震でも観測の「長周期地震動」、高層階でより被害

 震度のように、長周期地震動には4段階の階級が定められている。階級1では、ほとんどの人が揺れを感じ、ブラインドなどが大きく揺れる。2だと物につかまらないと歩くことができなくなり、3は立っているのが困難。4だと、床にはわないと動くことができなくなり、固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。

 今回の地震で福島市などを含む福島県中通り地方の長周期地震動階級は、最大の4だった。4を観測したのは、平成30年9月に発生し最大震度7を観測した北海道地震以来だ。

3・11きっかけ

 長周期地震動が注目された大きな契機は、23年の東日本大震災だった。気象庁によると、遠く大阪市内のビルの高層階にいた人からも「机にしがつみつかないと立っていられないほどの揺れを感じた」との証言も寄せられた。16年の新潟県中越地震でも、東京都内のビルの高層階にいた人からの同様の証言があったという。

 発表される震度と実際の体感震度にずれが生じる長周期地震動。大手デベロッパー関係者は「最近は、地震が起きると震度が小さくても高層階では被害が大きい可能性があることも見越した対策や被害確認を行うようにしている」と話す。

 今後30年以内に70~80%の確率で発生するとされる南海トラフ地震をはじめ、長周期地震動を伴う地震は、今後も発生が予想される。棚や机の固定を徹底したり、人が多く行き交う場所に物を積み上げないなど、高層ビルやマンションなどでは改めて対策が求められる。

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