体感震度とのずれも 福島・宮城地震でも観測の「長周期地震動」、高層階でより被害

 福島、宮城両県で最大震度6強を観測した13日夜の地震では、マンションやビルなどの高層階で揺れが強くなる「長周期地震動」が発生し、気象庁が定める指標で最大値を観測した。長周期地震動は地震の発生場所から何百キロも離れていて場所でも長く、大きく揺れるという特徴があり、事前の対策が必要だ。(荒船清太)

自宅とのギャップ

 地震から一夜明けた14日朝、震度6弱を観測した福島市内にある福島銀行の広報担当の男性は、職場の状況を確かめるため本社ビル8階に上り、驚きを隠せなかった。部屋に据えられていた2メートルほどのキャビネットが2つとも倒れて、なかにあった書類はフォルダごと飛び出して散乱。机も数十センチずれるなどしていた。

 市内のアパート2階にある自宅は、食器棚が揺れて皿やコップが割れた程度で済んでいただけに、予想以上の被害状況だった。「キャビネットはよく人の通る場所に置いてあり、昼間に地震が起きていれば、けが人が出たかもしれない」と胸をなでおろす。

 ただ、12階建ての本社ビルでも、5階のフロアはキャビネットは倒れておらず、机のずれ幅も8階よりは少なかった。顧客窓口のある1階はさらに被害が軽微で、16日の月曜にはなんとか再開にこぎつけた。

北海道地震以来

 気象庁によると、長周期地震動は、周期(揺れが1往復するのにかかる時間)が長く、ゆっくりした揺れのことで、大きな地震が発生した際に生じる。

 建物には高さや剛性(力が加わった時にゆがまない性質)の違いによって、それぞれ揺れやすい固有の周期がある。その周期と同じ周期の揺れの地震が起きると建物が共振し、大きく揺れる。

 一般的に高層なほど周期が長くなるため、長周期地震動による共振が起きやすい。同じ高層建築物でも、高層階の方が低層階より揺れが激しく、長くなるという。

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