薬副作用で女性死亡 京大に1億3500万円賠償命令 京都地裁

 平成28年、京都大病院で血栓症を予防する薬剤「ソリリス」の投与を受けていた女性=当時(29)=が死亡したのは、副作用の感染症が発症した際に適切な治療が行われなかったのが原因として、女性の夫(40)らが京大と担当医師らを相手取り計約1億8750万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が17日、京都地裁であった。野田恵司裁判長は「医師が適切に抗菌薬を投与していれば救命できた可能性が高い」として、京大側に計約1億3500万円の損害賠償の支払いを命じた。

 判決によると、女性は妊娠中に血栓症になる危険性のある疾患「発作性夜間ヘモグロビン尿症」で、妊娠に伴い28年4月から、同病院でソリリスの投与を受けていた。出産後の同年8月22日、ソリリスの副作用で「髄膜炎菌感染症」を発症し同病院を受診したが、その後容体が悪化し死亡した。

 判決で野田裁判長は、医師が副作用で感染症が起こり得ることを認識していたとした上で、「診察後に速やかに抗菌薬を投与せず、経過観察としたのは注意義務に違反する」として京大側の過失を認めた。

 夫は「主張が認められほっとした。再発防止に努めてほしい」と話した。京大側は「判決を確認していないのでコメントは差し控える」としている。

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