新幹線寸断で「陸の孤島」 高速バスなどに客殺到

 福島、宮城両県で震度6強を観測した地震により東北新幹線の一部設備に被害が出た影響で、JR東日本は15日も那須塩原-盛岡間で運転を見合わせた。首都圏への「大動脈」が寸断されたことで、高速バスや空港には長蛇の列ができた。

 15日朝、福島県郡山市のJR郡山駅。新幹線改札口に向かうエスカレーターや階段の前には規制線が張られ、構内は閑散していた。対照的に、駅前のバスターミナルにはスーツケースを持ったサラリーマンらが高速バスに乗るため、バスターミナルに並んでいた。

 東京・新宿行きの高速バスを待っていた奈良市の男性会社員(66)は「新幹線が再開するのを待ったが、昨日帰れなかったのでバスを予約した」。

 出張で福島を訪れ、郡山市内のホテルで被災。新宿までバスで向かい、東海道新幹線などを利用して自宅に戻るといい、「あれだけ揺れたら仕方ないがまさかこうなるとは…」と困惑した様子だった。

 単身赴任先の仙台に向かうバスに並んでいた会社員、竹内孝さん(36)は週末に家族の暮らす郡山市に戻ってきたところで被災した。「新幹線だと仙台まで40分ぐらい。バスだと2時間ぐらいかかる」。郡山市から仙台まで新幹線通勤の人も多いといい「テレワークとかにしないと辛いのではないか。影響は大きい」と話した。

 大動脈が断たれた影響は、受験シーズン真っ盛りの受験生にも及ぶ。16日に東京都内で入試があるという郡山市の男子高校生(18)は、元々1泊2日の予定だったが入試後に乗れるバスがないため、滞在を1泊延ばしたという。「大変な状況だが頑張りたい」と気を引き締め、バスに乗り込んだ。

 東北新幹線の一部区間運休を受けて日本航空は、いわて花巻空港(岩手県花巻市)から羽田への臨時便を運行。盛岡市の根田真江(さなえ)さん(64)は、ドイツ在住で里帰りしていた娘(38)と、6歳と3歳の孫を見送った。「娘は15日に羽田からドイツに戻る予定だったが、新幹線が運休したため空路で名古屋まで行き、名古屋から新幹線を使う心づもりだった。羽田まで直行で行けるのでドイツへの便も変更せずに済んで助かる」と話した。

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