飛び降りの巻き添えになった女子大生と遺族の理不尽の代償 責任は誰が負うのか

施設側の責任は

 さらに事故後、屋上には建築基準法施行令で定められた柵や金網などが設置されていなかったことが分かり、大阪市が改善するよう指導した。

 短時間の間に2度も屋上への侵入を許した警備体制や、法令を満たしていない屋上の構造。ただ、建築トラブルに詳しい東京共同法律事務所の木村壮弁護士によると、施設側が事故の責任を問われる可能性は低いという。

 建物からの転落による巻き添え死が起きた場合、転落防止策に欠陥があり、事故との因果関係が立証されれば施設側の過失が認められる。だが、飛び降り自殺まで想定することは求められておらず、木村弁護士は「欠陥と事故の因果関係が認められるハードルは非常に高い」とも話す。

 とはいえ、平成19年に東京・池袋駅前のビルから女性が飛び降り、下にいた男性が死亡した事故など、高層ビルの飛び降り自殺による巻き添え死は後を絶たない。施設警備に詳しい仙台大の田中智仁准教授は「特に人通りの多い繁華街のビルの管理者らは、自主的にできる限りの対策を講じていくべきだ」と警鐘を鳴らす。

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