吉川元農水相を収賄罪で在宅起訴 養鶏大手から現金500万円受領

 鶏卵生産大手「アキタフーズ」(広島県福山市)グループ元代表が衆院議員を辞職した吉川貴盛元農林水産相(70)に現金を提供した事件で、東京地検特捜部などは15日、大臣在任中に現金計500万円を受け取ったとして、吉川元農水相を収賄罪で、秋田善祺(よしき)元代表(87)を贈賄罪で在宅起訴した。特捜部は吉川被告が心臓の手術を受け入院中で、証拠隠滅や逃亡の恐れは低く、身柄拘束の必要性はないと判断し、在宅での起訴となった。

 関係者によると、吉川被告は「預かったお金だ」、秋田被告は「大臣の就任祝いだった」などと話し、授受は認めた上で現金の趣旨などを一部否認している。

 起訴状などによると、吉川被告は農水相だった平成30年10月~令和元年9月、秋田被告が代表を務めるなどした業界団体が、家畜のストレスを減らす飼育方法「アニマルウェルフェア」(AW)の国際基準案や、日本政策金融公庫の融資に関して便宜を受けたいという趣旨と知りながら、3回にわたり、大臣室などで現金計500万円を受領したとしている。

 3回の内訳は平成30年11月に200万円、31年3月に200万円、令和元年8月に100万円。関係者によると、秋田被告はそれぞれの現金について「就任祝い」「臨時の支払い」「定期的なお中元」などとして趣旨を否認している。

 吉川被告は平成27年以降、秋田被告から計1800万円を提供された疑いがあったが、立件額は大臣在任中の受領分に限られた。

 秋田被告は、吉川被告と元法相の衆院議員、河井克行被告(57)=公選法違反罪で公判中=の政治団体主催のパーティー券を、それぞれ300万円分と234万円分、社員らの名義に偽り購入したとして政治資金規正法違反罪でも在宅起訴された。社員名義にしたのは、政治資金収支報告書に記載義務がない20万円以下の小口購入に分散するためとみられる。

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