大麻に走る10代から20代が急増 見た目はお菓子…密輸手口が巧妙化

 全国各地の税関で、大麻密輸事件の摘発が相次いでいる。昨年の摘発件数は241件と過去10年で最多を記録。大麻草をクッキーやスナック菓子といった食料品に加工して持ち込むケースも増えているという。「千変万化」した大麻は主に若者の間で急速に広がっており、専門家が警鐘を鳴らしている。(土屋宏剛)

見た目はハチミツ

 1本のペットボトルに入った黄金色の液体。見た目はハチミツだが、実際は大麻成分を含む「大麻リキッド」だ。関西国際空港の空港島内にある大阪税関大阪外郵出張所で、今年6月に見つかった。連絡を受けて大阪府警も捜査に乗り出し、関税法違反容疑で大阪市内に住む20代の男2人を逮捕した。

 荷物や衣服に大麻草を隠し持った場合、空港内のX線検査や探知犬に発見されるリスクがある。大阪税関によると、近年はクッキーやケーキ、バター、グミといった食料品に大麻成分を忍ばせるなど、密輸手口が巧妙化しているという。

 大阪税関の中橋宏継税関広報広聴室長は「普通の食料品と見分けがつかないものもある。大麻関連製品の発見には、職人のような経験や鋭い観察眼が求められる」と説明する。

若年層に急速浸透

 財務省によると、全国の税関が昨年摘発した大麻の密輸件数は、過去最多の241件(計78キロ)。内訳を見ると、液体や食料品などに加工して密輸されたケースが131件で、植物の状態で持ち込まれたのは110件だった。

 11月に公表された令和2年版犯罪白書によると、昨年の薬物犯罪全体の摘発者数は約1万3800人で、前年に比べ3・2%減。ただ、大麻に限ると前年比21・5%増の4570人に上った。このうち20代は同28・2%増の1950人、20歳未満の未成年は同42%増の609人で、大麻が若者の間で急速に浸透している実態がうかがえる。

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