ゴーン被告逃亡1年 空港の保安検査、組織間連携に課題

 ただ、保安検査の強化だけでは出入国時の抜け穴はなくならない。国内空港での出入国時には航空会社と国交省、税関(財務省)、出入国在留管理庁(法務省)、検疫所(農林水産省、厚生労働省)と多くの組織が関わる。再発を防ぐには、不審情報の共有が不可欠だ。

 大阪税関関西空港税関支署も「保安検査や出国管理の担当と連携・協力するとともに、税関検査をしっかり実施することが重要であり、対応を強化している」とする。しかしまだ全体としての責任の所在はあいまいで、強いリーダーシップをとる機関がない状態だ。

 来年の東京五輪・パラリンピックでは、新型コロナウイルス感染防止を踏まえた選手らの出入国管理も課題になる。

 日本大危機管理学部の福田充教授は「米国では米中枢同時テロを教訓に新設された国土安全保障省が空港のテロ対策の指揮を執る。情報を一元化、共有して人やモノの出入国管理を徹底している」と指摘。「国内でも安全保障やテロ対策の専門スタッフを抱える政府機関を中心に、空港の危機管理を強化する枠組みが必要だ」と話している。

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