ゴーン被告逃亡1年 空港の保安検査、組織間連携に課題

 会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告が保釈中にレバノンに逃亡した事件から29日で1年を迎える。不法出国は、関西国際空港のプライベートジェット(PJ)専用施設で検査体制の隙を突いて起きた。同様の施設がある国内4空港では保安検査の強化を図るが、出入国に関わる組織間の連携には課題も残っている。(牛島要平)

 「人が入ることができそうなサイズの手荷物については、エックス線もしくは開扉の検査を厳格に行うようになった」

 ゴーン被告の逃亡後、PJ専用施設の保安検査は大きく変化したと、ある空港関係者は話す。

 ゴーン被告は昨年12月29日、関空のPJ専用施設「プレミアムゲート 玉響(たまゆら)」から出国、搭乗した。大きな箱の中に隠れ、保安検査と税関検査、出国審査をすり抜けたとされる。

 国土交通省は今年1月、PJ専用施設を備える関空、成田、羽田、中部の4空港に対し、PJに持ち込む大型荷物の検査を義務付けた。ハイジャックやテロを防ぐ保安検査について、航空法は航空会社の責任で行うよう規定する。PJについてはこれまで、知人同士で搭乗する場合が多いためリスクは低いとみて、専用施設での検査は機長の判断に委ねていた。

 同省は保安上の理由から義務化した検査内容の詳細を明らかにしないが、関空を運営する関西エアポートは「人が入れるサイズの荷物は確認できる態勢をとっている」。成田国際空港会社の担当者も「空港管理者として、国の指示に従い、必要な保安検査を実施している」と強調する。

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