「再審請求中の死刑執行は弁護権侵害」弁護士が国提訴

 再審請求中の死刑囚への刑の執行は違法で、弁護人としての弁護権を侵害されたとして、大阪弁護士会所属の弁護士3人が25日、国に計1650万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。

 再審請求中の死刑執行の是非をめぐって死刑囚本人が裁判を起こした例があるが、弁護団によると、弁護人が原告となる訴訟は初めて。

 原告は、昭和63年に起きた投資顧問会社社長らに2人に対する強盗殺人事件で死刑が確定した岡本(旧姓・河村)啓三元死刑囚の弁護人を務めた池田直樹弁護士ら。

 訴状によると、岡本元死刑囚側は強盗殺人罪ではなく強盗と殺人の併合罪にとどまるなどとして第4次再審請求をしていたが、平成30年12月に刑が執行された。原告側は、死刑囚本人について再審請求で最も重要で不可欠な証拠と位置づけ、刑の執行は国による証拠隠滅にあたると指摘。憲法で保障された裁判を受ける権利を侵害する違法な行為で、弁護を続ける権利も奪われたと訴えている。

 弁護団によると、11年以降で17人が再審請求中に死刑執行されている。大阪市内で記者会見した池田弁護士は「国際規範からみても許されず、訴訟を通じて問題提起をしたい」と述べた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ