案里被告「票買う発想ない」 被告人質問、改めて買収意図否定

 昨年7月の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、公選法違反の罪に問われた参院議員、河井案里被告(47)の公判が13日、東京地裁(高橋康明裁判長)で開かれ、弁護側が被告人質問を実施した。案里被告は地元議員に渡した現金について「票を金で買うという発想自体がなかった」と述べ、改めて買収の意図を否定した。

 案里被告が事件について自ら説明するのは8月25日の初公判以来。初公判では、地元議員への現金供与を大筋で認めた上で「(広島)県議選の陣中見舞いや当選祝いだった」などと述べ、無罪を主張していた。

 被告人質問で、案里被告は平成21年の県知事選に落選後、県議に復帰した状況を振り返り、「県議会でつまはじきにされた。その中で私を快く迎え入れてくれたのが、今回現金を渡した岡崎哲夫県議らだった」と述べた。現金の趣旨は「感謝の気持ち」としての当選祝いや陣中見舞いで、「決して参院選の票の取りまとめの依頼ではない」と強調。配布時に領収書の発行を求めなかったことについては「個人献金で、寄付の控除を受けるつもりはなかった」と釈明した。

 県議時代の30年秋、自民党の二階俊博幹事長から参院選出馬を打診されたとも言及。先月の公判に証人として出廷した岡崎県議が「案里被告は『(現金を)二階幹事長から預かった』と言った」と証言したことには、「記憶にないが、私なら言いかねないかな」と笑い、冗談だったとした。

 起訴状によると、夫で元法相の衆院議員、克行被告(57)と共謀し、地元議員5人に170万円を供与したとされる。うち4人はこれまでの公判で、現金の趣旨を「参院選の応援依頼だと思った」などと証言。岡崎県議は「当選祝いと思った」とする一方、「(参院選の)支援依頼の趣旨もあったかもしれない」と述べていた。

 克行被告は5人を含む計100人に現金を供与したとして、同罪で公判中。弁護人を一時解任し、9月に案里被告の公判から分離された。

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