案里議員初の被告人質問(4・完)口裏合わせ電話は「なかった」「お礼の気持ち込め陣中見舞い」

 《参院議員、河井案里被告(47)の弁護側の被告人質問は、平本徹広島県議とのやり取りに移る。案里被告は昨年4月5日、平本県議の演説会の応援弁士として参加した後、現金を渡して買収した疑いが持たれている。案里被告は、岡崎哲夫県議と同様、現金を渡したことは認めつつも買収の意図は否定している》

 案里被告「平本先生は1回生で、私は4期目。後輩の応援に先輩が手ぶらで行くのはあり得ない。選挙を勝ち抜いて、頑張ってほしいとの意味を込めて、陣中見舞いとして渡しました」

 《案里被告は演説会の後、来場者を見送っていた平本県議の妻に現金の入った封筒を渡したといい、弁護人は妻に渡した理由を尋ねた》

 案里被告「平本議員に直接渡してもよかったが、(姿が)見えなかったので奥さんに渡しました。ご苦労されている様子でしたので、あと少しなので頑張ってくださいと渡した」

 弁護人「すんなり受け取ったか」

 案里被告「両手を私の前に出して、受け取れませんというようなポーズをしました。これは陣中見舞いだから、『悪いお金ではないです』と差し出しました」

 弁護人「拒まなくていいお金という意味を込めて渡したのか」

 案里被告「そうですね。陣中見舞いを候補者としてもらうことは普通、一般によくあります。平本家は父が町長をしていたので、奥さんも(同様の)認識をお持ちかと思ったが、そういう様子でもなかったです」

 弁護人「平本さんの奥さんに『早くしまって』と言った記憶は」

 案里被告「ありませんが、言ったかもしれない」

 《弁護側の質問は、平本県議が案里被告から口裏合わせの電話を受けたと証言していることにも及んだ》

 弁護人「平本県議の話だと昨年12月ごろ、案里さんが平本県議に電話をして『例のあれ、もらってなかったことでいいよね』と話したと証言しているが、記憶するところと違いはあるか」

 案里被告「電話はかけたのだろうと思う。(昨年)10月に発売された週刊誌でウグイス嬢の報酬問題が報じられ、お世話になった関係者にご迷惑をおかけしたと年末のあいさつを兼ねてしていた」

 《案里被告は平本県議に電話をかけたとされる昨年12月ごろには、自らの買収事件は疑惑としても浮上していなかったと指摘。現金を供与したことも「私自身忘れていた」と主張した》

 弁護人「平本さんから返したいというような申し入れはあったか」

 案里被告「なかったです」

 《平本県議の証言を否定した案里被告。質問は下原康充県議の現金供与に移る》

 弁護人「(起訴内容では)昨年4月7日に50万円となっているが、記憶に残っていないか」

 案里被告「はい」

 弁護人「仮定としてになるが、現金を差し上げようと思ったのはなぜだと考えられるか」

 案里被告「下原県議も私が1年生の時に同じ会派の1つ上の先輩でした。本当に親しく話していただいた。おやじギャグが好きな先生でした」

 案里被告「同じ会派の中でも、(下原県議は)政治経験が長く、平成21年の知事選でも地元のプロセスを中心にお世話になりました。奥さまにもお世話になりました。落選した後にも、奥さまに励ましてもらいました」

 《案里被告は、知事選落選後に県議会に復帰した後も、下原県議に支えてもらったという》

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