ゴーン被告と「共謀ない」 ケリー被告、本紙取材で無罪主張

 日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(66)=レバノンに逃亡=とともに金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた元代表取締役、グレゴリー・ケリー被告(63)が、15日に東京地裁で開かれる初公判を前に産経新聞の単独インタビューに応じ、ゴーン被告の役員報酬を過少報告したとされる起訴内容について「正確な報酬を知らず、ゴーン被告と共謀のしようもない」と無罪を主張した。検察側との全面対決の構図が鮮明になった。

 ケリー被告は平成30年11月、ゴーン被告の共犯として同法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された。起訴状によると、両被告は共謀し、平成22~29年度のゴーン被告の役員報酬を有価証券報告書に約91億円過少に記載したとされる。検察側は、両被告が21年度分の報酬から開示が義務付けられたため、高額との批判を避けようとして過少記載を始め、未払い分を退任後に顧問料などの形で受け取ることにしたと主張する。

 一方、ケリー被告は「報酬額はゴーン被告しか知り得ない。実際に20億円が10億円になるくらい減額されたと思っていた」と述べ、共謀できる立場になかったとした。報酬開示を避けたことについて、日産と資本提携するルノーの大株主が仏政府で、経営陣の人事権を握っていることから「ゴーン被告は『仏政府が最大の懸念』と言っていた。彼の指示で開示せずに合法的に報酬を受け取る方法を模索した」と説明。退任後の顧問料に関する契約書を作った理由については「指示とは別に他社への転職を防ぐためだった。正式な契約書ではない」と主張した。

 公判は来年夏まで70回以上の証拠調べの期日を予定。ともに審理される法人としての日産は起訴内容を認める見通し。逮捕当初から無実を訴えていたゴーン被告は昨年末にレバノンに逃亡し、公判は事実上困難になっている。

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