「子供から目を離さない」コロナ自粛の反動を警戒 水辺のレジャーに要注意

 全国の緊急事態宣言が5月25日に解除された直後の週に、栃木県内では水難事故が相次ぎ、男性2人が死亡した。新型コロナウイルスの影響によるさまざまな自粛の影響で、今後、危険な水辺へ出かける人が増加し、水難事故が増える可能性があるとして、県警は注意を呼び掛けている。(根本和哉)

 全国同様、緊急事態宣言の解除後、徐々に市街地や行楽地への人出が戻りつつある。そんな中、宇都宮市内を流れる鬼怒川で同月下旬、水難事故が発生した。

 28日午後3時ごろ、宇都宮市下桑島町の鬼怒川河川敷で友人とバーベキューをしていたネパール国籍の男性(21)が、川で泳いでいる最中に流されて死亡。29日午前10時25分ごろには、同市石井町の鬼怒川で、アユ釣りをしていたとみられる同市西川田の無職の男性(72)が流されているのが発見され、その後救助されたが、死亡した。

 両日とも、宇都宮市内は午前中から晴れ、最高気温が25度程度と、アウトドアのレジャーを楽しむには絶好の日よりだった。

 水難事故は例年、ゴールデンウイーク(GW)ごろから増え始める。県警地域課によると、県内で昨年発生した水難事故は10件で、その全てが5~9月に発生していた。8人が死亡しており、うち5人が60歳以上の高齢者。死亡事故の1件目はGW中の子供の事故だった。

 5月下旬以降、県内各河川ではアユ釣りが順次解禁されていくほか、気温が上昇して水辺に近づく機会が増える。一方で、この時期は、夕立や台風などで川や用水路の水位が上昇しやすく、リスクが高まる。こうした背景で水難事故が集中すると、同課は分析している。

 ところが今年は、4月16日から全国の都道府県に緊急事態宣言が出され、不要不急の外出自粛が呼びかけられた。県内が解除されたのは5月14日、全国で解除されたのは25日。この間、外出自粛が奏功し、県内では新型コロナの感染拡大を封じ込めるとともに、水の事故も発生していなかった。

 しかし、外出自粛が緩和されたあと、どうなるか。自粛が続いた反動で、例年ならば行かないような危険な水辺へ近づいたり、気を緩めたりして、水難事故の増加につながるのではないかと、県警は警戒を強めている。

 同課は、釣りの際はライフジャケットなど専用の装備を着用する、子供を水辺で遊ばせる際は目を離さない-などが重要と指摘。「急激な天候の変化や河川の水位上昇などがないか、事前によく調べて、安全かどうか十分に確認してからレジャーを楽しんでほしい」と呼びかけている。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ