吉川友梨さん不明から17年 コロナ影響でチラシ配布中止、動画で情報提供求める

 大阪府熊取町で平成15年、当時小学4年生だった吉川友梨さん(26)が行方不明となってから20日で17年。毎年この日には関係者が街頭で情報提供を呼びかけてきたが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となった。代わりに府警が友梨さんの動画を作成。ホームページ(HP)やソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で公開し、風化を防ぐとともに新たな手法で情報提供を求めていく。

 「この女の子を知っていますか」。府警のHPに20日にアップされた約8分間の動画は、ナレーションとともに幼い友梨さんの写真が映し出されて始まる。

 友梨さんは平成15年5月20日夕に下校。自宅近くで同級生とすれ違ったのを最後に足取りが分からなくなった。府警は未成年者略取・誘拐事件として泉佐野署に捜査本部を設置。今年4月末までに捜査員延べ約9万4千人を投入し、最後の目撃現場近くに止まっていた白色トヨタ「クラウン」(昭和62年~平成2年製造)とみられる不審車の割り出しなどを進めている。

 5月20日には支援団体や府警がチラシなどを配布して情報提供を呼びかけてきたが、今年は新型コロナの感染対策のため中止に。そこで捜査を担当する府警捜査1課が動画を作成してHPにアップし、短く編集したものを府警が運用するインスタグラムやツイッター、ラインなどで公開した。

 動画では行方不明当日の友梨さんの服装や足取り、不審車の情報などを写真を交えて説明。また記憶を喚起してもらうため、「阪神タイガースのリーグ優勝」「SMAP(スマップ)の世界に一つだけの花の流行」など、平成15年の主な出来事も紹介した。

 過去に寄せられた情報は約4500件。捜査担当の京楽健大(きょうらく・たけひろ)警視は「SNSの発信力、拡散力に大きな期待をしている」といい、「情報の一つ一つが捜査を日々前進させている。どんな些細(ささい)な情報でもお願いしたい」と話している。

 情報提供は捜査本部(072・464・1234)。事件は公的懸賞金である捜査特別報奨金(上限300万円)の対象となっている。

 ■相次ぐ街頭活動中止、SNS活用や窓口対応

 新型コロナウイルスの感染拡大は、未解決事件などの情報提供を呼びかける活動にも影響を与えている。

 山梨県道志村(どうしむら)のキャンプ場で昨年9月に行方不明となった千葉県成田市の小倉美咲さん(8)。母親のとも子さんは街頭でのチラシ配りを続け、情報を求めてきたが、ウイルスの感染拡大に伴い3月から実施できていないという。

 とも子さんは情報を求めるため、SNSを活用。5月の美咲さんの誕生日に合わせ、ツイッターで「1日も早く美咲が家族の元に戻れるよう力を貸してほしい」という言葉をポスター画像とともに投稿し、リツイート(転載)は約3000件に上った。

 愛知県豊田市で平成20年5月、高校1年の清水愛美さん=当時(15)=が殺害された強盗殺人事件でも、愛知県警は4月に予定していた街頭でのチラシ配布を見合わせた。代わりに、捜査本部のある豊田署を訪れた人たちにチラシが入ったマスクを配布し、情報提供を呼びかけた。

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