「なぜ殺さないといけなかったのか」 相模原殺傷の遺族、植松被告に直接質問

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で平成28年7月、入所者ら45人が殺傷された事件で、殺人罪などに問われた元職員、植松聖(さとし)被告(30)の裁判員裁判の第10回公判が5日、横浜地裁(青沼潔裁判長)で開かれ、死亡した入所者の遺族らによる被告人質問が行われた。

 今回の裁判では、被害者特定事項秘匿制度に基づき、ほとんどの被害者の氏名が伏せられた状態で審理が進められている。この日は事件で姉=当時(60)=を亡くした男性と、重傷を負った尾野一矢(かずや)さん(46)の父、剛志(たかし)さん(76)が被害者参加制度を利用して法廷で植松被告と向き合い、質問した。

 男性が「なぜ殺さないといけなかったのか」と問うと、植松被告は「社会にとって迷惑になっていると思った」と淡々と回答。剛志さんから「あなたがした犯罪は社会に受け入れられないと思うし、私たち家族も受け入れることはできない」と言われると「仕方がないと思います」と述べるなど、これまでと同様、身勝手な持論を繰り返した。

 午後には裁判長や裁判員の被告人質問が行われた。裁判員から「事件から約3年半が過ぎ、当初考えていた社会になったか」と問われた植松被告は「重度障害者との共生社会に傾いてしまった」と話し、思惑が外れたことを明らかにした。「(共生は)『やっぱり無理』となってほしい」とも述べた。

 6日は引き続き被害者側の代理人弁護士らが被告人質問を行う。

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