相模原45人殺傷被告人質問詳報(1)「なぜ殺さないといけなかったのか」 姉失った男性の問いに被告は…

 《相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で平成28年7月、入所者ら45人が殺傷された事件で、殺人罪などに問われた元職員、植松聖(さとし)被告の第10回公判が5日、横浜地裁(青沼潔裁判長)で始まった》

 《この日は被害者参加制度を利用して、事件で姉を失った男性と、尾野一矢(かずや)さん(46)の父、剛志(たかし)さん(76)が植松被告に質問する。「意思疎通が取れない障害者を殺した」との主張を続ける植松被告は、被害者家族の思いにどう答えるのか》

 《植松被告は長い髪をまとめて黒っぽいスーツ姿。周囲を6人の刑務官が囲む中、じっと前方を見つめ、裁判が始まるのを待った》

 《公判では、被害者特定事項秘匿制度に基づき、ほとんどの被害者の氏名が伏せられたまま審理され、遺族や被害者家族らが他の傍聴者から見えないようにするため、傍聴席に白い遮蔽板が設けられる異例の措置も取られている。傍聴者に対し、遮蔽版の中に立ち入らないなどの注意喚起が裁判長から行われた後、姉を亡くした男性が質問を始めた》

    ◇

 男性「おはようございます。お時間をいただいてありがとうございます。甲Eの弟です」

 《法廷に立った男性は、植松被告の方を向いて話し始め、事件以来「狂乱状態」だと打ち明けた。地裁は被害者や家族に配慮し、審理では尾野さんを除く被害者の氏名を匿名にしている。死者を「甲」、負傷した入所者を「乙」と分け、アルファベットを割り振って「甲B」「乙C」などと呼称。この日、被告人質問をした男性の姉は「甲E」。当初「甲A」とした女性=当時(19)=は遺族の意向で「美帆さん」と変更された》

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