ふるさと納税訴訟判決、総務相の裁量を認定 施策や事業の競争求める

 ふるさと納税制度から除外した総務省の決定は違法だとして、大阪府泉佐野市が決定取り消しを求めた訴訟で、大阪高裁は30日の判決で、参加が資格制となったふるさと納税の新制度について総務相の幅広い裁量を認め、違法だとする泉佐野市の主張を退けた。一方で、返礼品競争の中心となった同市の手法については厳しく批判し、制度改正の経緯から「除外は適法」と判断。返礼品ではなく、施策や事業で競争することが制度の趣旨に沿うと判示した。

 改正地方税法に基づく新制度は、参加する自治体を選ぶ基準の制定と指定権限を所管する総務相に付与。泉佐野市側は、こうした枠組みについて「法の白紙委任だ」と批判し、過去の実績をもとにした基準や除外決定は、総務相としての裁量権を逸脱・乱用していると訴え続けていた。また市は、制度改正前の国の助言に従わなかったことが除外の理由だと断じ、地方自治法が禁じる「不利益な取り扱い」に該当すると訴えていた。

 こうした主張に対し、大阪高裁は返礼品競争の過熱などの客観的な事実を踏まえ、法律は総務相に権限を委ねており「過去の実績を考慮するのは相応の理由がある」と認めた。さらに、泉佐野市は突出して極端な返礼品を自ら是正すべきで、除外は国の助言に従わなかったことを理由とした制裁とはいえないとした。

 もう一つの争点だった地方分権のあり方についても、新制度や除外が自治体の自主性を萎縮させるとする市側の主張は退けられた。同市幹部は「地方は国の言うことに従えという内容。地方分権から遠のく判決だ」と不満を漏らした。

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