ふるさと納税訴訟判決、泉佐野市が敗訴 大阪高裁

 ふるさと納税をめぐり、総務省が新制度から大阪府泉佐野市を除外したのは違法として、市が決定の取り消しを求めた訴訟の判決が30日、大阪高裁であり、佐村浩之裁判長は泉佐野市側の訴えを認めず、請求を棄却した。

 過去の寄付実績をもとにした総務省の除外判断の適法性が主な争点。佐村裁判長は判決理由で、これまでの過度な返礼品競争などの経緯を踏まえると、過去の実績を考慮し参加自治体を指定する新制度は「総務相の裁量の範囲内だ」と認めた。

 判決言い渡し後、泉佐野市の千代松大耕(ひろやす)市長は「本市の主張が認められなかったのは残念に思う。判決内容を見て、今後の対応を検討したい」と話した。

 平成20年に始まったふるさと納税制度は返礼品競争が過熱し、事態を重く見た総務省が昨年6月に改正地方税法を施行。「返礼品は寄付額の3割以下」などの基準を設け、泉佐野市を含む4自治体は除外した。法改正前に高額な返礼品で多額の寄付を集めたことが理由。返礼品に加え、アマゾンのギフト券を贈るキャンペーンを展開した泉佐野市は30年度、全国の寄付総額の約1割にあたる約497億円を集めていた。

 除外を不服とした泉佐野市から審査の申し出を受けた国の第三者機関「国地方係争処理委員会」は昨年9月、総務省の決定は地方自治法の基本原則に抵触する恐れがあるとして見直しを勧告。だが総務省側が除外を継続したため、泉佐野市が同11月に提訴した。

 泉佐野市側は、過去の寄付募集の実態を判断材料としたのは裁量権の逸脱や乱用と主張。国側は「公平性確保のため、制度の根幹を揺るがせた自治体を参加させないのは合理的だ」と反論していた。

 地方自治法に基づき、係争委の勧告内容や国の再検討結果に対する不服申し立ての1審は高裁になる。

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