沢尻被告起訴、「尿鑑定陰性」使用立件にハードル

 東京地検が6日、合成麻薬のMDMAやLSDを所持したとして、麻薬取締法違反(所持)の罪で起訴した女優、沢尻エリカ被告(33)。警視庁の取り調べに対して「MDMAやLSD、大麻、コカインを使用していた」と供述していたことから、使用での立件が焦点となっていた。しかし直近の使用の有無を確認する尿鑑定の結果が陰性となったことで、立件に必要な具体的な使用の時期、場所の特定が困難となり、現状で使用の立件が見送られた。

 使用立件の鍵を握るのは尿鑑定だ。鑑定で陽性反応が出れば、採尿前の数日以内に摂取したことが裏付けられるため、捜査の進展が見込めるが、沢尻被告の尿からはMDMAを含む全ての違法薬物の成分が検出されなかった。

 捜査関係者によると、組織犯罪対策5課は薬物使用の痕跡が1カ月以上残るとされる毛髪の鑑定を実施した。髪は1カ月で1センチほど伸びるため、毛根からの距離で使用期間を推定していくが、分かるのはおおまかな時期に留まる。捜査関係者は「本人がその時期、どのような状況で使用したのかを裏付ける具体的な証言や、日記などの証拠がなければ使用の立件は難しい」と話す。

 その一方で薬物事件で初犯の場合、使用を立件できたとしても裁判では執行猶予付きの有罪判決が出るのが一般的。同課は押収した沢尻被告の携帯電話などの分析を行うなどした結果、使用での立件は困難と判断したとみられる。

 沢尻被告が所持で起訴された一方、沢尻被告が入手先として名指しした元交際相手のファッションデザイナー、横川直樹容疑者(38)が11月26日に同容疑(共同所持)で逮捕されている。共同所持は複数の人間が一つの薬物を使用できる状態にある場合などに適用されるため、同課は逮捕当時、沢尻被告の自宅から押収されたMDMAが横川容疑者も使うことができる状況にあったと判断したとみられる。

 今回、沢尻被告が所持で起訴されたため、横川容疑者の捜査は譲渡などの立証に向けて証拠固めが行われていく可能性がある。

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