大阪小6女児誘拐 罪悪感より快感が先行か…容疑者の卑劣な手口 ツイッターで本名隠し接触、無人駅で下車し自宅で靴奪う

 大阪市の小学6年女児(12)が誘拐され栃木県小山(おやま)市で保護された事件で、未成年者誘拐容疑で逮捕された自称派遣社員、伊藤仁士容疑者(35)の卑劣な手口が明らかになってきた。本名を隠してツイッターで女児に接触、無人駅を利用して自宅に連れ込んでいた。自宅からは携帯電話の通信や通話に使うSIMカードが3枚押収されており、同様の行為が繰り返されていた可能性もある。

 「親の承諾なしに女児を自宅に連れて行ったが、誘拐しようとしたのではない」と容疑を否認している伊藤容疑者だが、ツイッターでは本名を隠し、非公開で他のユーザーとやりとりできるダイレクトメッセージ(DM)で女児に接触、女児とのやり取りでは、自宅を「東京の方」とだけ伝えていた。

 2人は17日に大阪市住吉区の女児の自宅近くにある公園で待ち合わせた後、在来線を乗り継いだ。下車したのは自宅に近く新幹線や快速電車も止まるJR小山駅ではなく、普通電車しか止まらない無人駅のJR小田林(おたばやし)駅(茨城県結城市)だった。大阪府警は人目を避けるためだった可能性があるとみている。

 2人は駅から伊藤容疑者の自宅まで直線距離で約2・3キロを歩いたが、周囲は真っ暗で、女児はどこにいるのか認識できていなかったとみられる。

 18日午前0時ごろに自宅に着いた伊藤容疑者は、女児のスマホを取り上げ、SIMカードを抜き取っていた。靴も奪われ、食事は1日1回程度、パンやチャーハンなどを与えられるだけで、風呂も2日に1回ぐらいだったという。伊藤容疑者は銃弾のようなものをチラつかせ、女児は「怖かった」と話している。

 伊藤容疑者の心理状態について、精神科医でヒガノクリニック院長の日向野春総氏は、「家という檻(おり)の中で外界と途絶させコントロールし、一緒に生活することが快感になる。悪いと思う意識よりも快感が先行してしまったのではないか」と分析する。

 女児は23日午前10時ごろ、伊藤容疑者が寝ているすきに靴下だけで逃げ出したが、直線距離で約700メートルの交番にたどりつくのに約3時間半かかったという。

 小山容疑者宅では、女児のほか、茨城県の女子中学生(15)も保護されたが、府警は家宅捜索で、SIMカード3枚を押収しており、過去にも同様に監視下に置かれていた人がいた可能性もある。

 日向野氏は「こういったケースでは、一度味を占めると、何度も犯行を試みる場合もある。犯行をしそこなった過去もあるかもしれない」と指摘している。

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