池袋暴走の遺族「やっと一歩を踏み出せる」「葛藤の日々だった」

 「スタートラインに立った。やっと一歩を踏み出せる。今後の社会のために軽い罪で終わらないように準備を進めたい」

 東京・池袋で4月に暴走した乗用車に母子がはねられ死亡した事故で、旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(88)が自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で書類送検されたことを受け、妻の松永真菜さん=当時(31)=と長女の莉子ちゃん=同(3)=を亡くした男性会社員(33)が12日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、「事故から7カ月間、常に葛藤し続ける日々だった。被害者参加制度を利用して裁判に参加したい」と語った。

 男性は同日朝、警視庁から書類送検の連絡を受けたが、妻子に報告はしなかった。「結果を知らせるのは全てが終わってから」との思いがあるからだ。普段通り「愛している」と伝え、会見に臨んだという。

 会見中、男性は終始厳しい表情を崩さず、「今回の事故が、交通安全について国民全体が考えるきっかけになってほしい。そうなれば苦しむ人が少なくなる未来を引き寄せられる」と強く訴えた。

 これまでに飯塚元院長から謝罪はなく、「加害者には行動によって、2人の命が失われたことに向き合ってほしい」と呼びかけた。厳罰などを求める署名で約39万人分もの賛同が集まったことについては、「多くの人の思いがこもっている、無駄にならないように(検察には)判断してほしい」と要望した。

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