警察「最も長い30分間」へ総力戦 10日のご即位パレード

 天皇陛下のご即位に伴うパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」がある10日、警察当局は警視庁を中心に全国の警察官約2万6千人態勢でテロ警戒や雑踏警備に当たる。9日も皇居周辺での車両検問や主要駅付近の巡回を実施。パレードで天皇、皇后両陛下はオープンカーでゆっくりとコースを進まれるため、不審人物やドローン(小型無人機)の接近、危険物の投げ込みなどに目を光らせ、総力戦で不測の事態に備える。

 パレード当日の10日、警視庁は10月22日の「即位礼正殿の儀」に続き、警視総監を長とする「最高警備本部」を設置。同庁の約2万2千人に、全国の警察から招集した機動隊員ら約3千人と皇宮警察本部の約900人を加えた計約2万6千人の警備態勢を組む。

 応援部隊はすでに都内に到着しており、東京駅周辺では9日、兵庫県警の警察官が不審物がないか植え込みを確認していた。パレードコースの青山通りでは埼玉県警による車両検問が実施された。

 平成2年11月に行われた前回のご即位パレードでは沿道に約11万7千人の観覧客が集まり、今回も相当の人出が見込まれる。機動隊員らは、パイプ柵で囲ったコース沿いの観覧客用ブースに向かって数メートル間隔で並び立ち、不審な行動や混雑による事故を警戒する。

 高所からの危険物の投げ込みなども懸念。同庁はコース周辺のマンション住民らに窓からのぞき込んだり、撮影したりすることを控えるよう求めた。主なビルの屋上などに警察官を配置し、地上の部隊と連絡を取り合いながら突発事態に備える。

 また、不審なドローンの警戒に当たる「無人航空機対処部隊」(IDT)を投入し、飛行を不能にするジャミング(妨害電波)装置を配備。銃器を装備して重武装テロを制圧する「緊急時初動対応部隊」(ERT)を周辺に待機させる。

 パレードでは長さ約400メートルの車列が皇居・宮殿から赤坂御所までの約4・6キロを約30分かけて進む。道幅が狭く、両陛下のお車と観覧客が接近する地点もあり、「一瞬の緩みも許されない」(警察関係者)警備になる。

 パレードに先立つ警視庁の警備会議で、三浦正充警視総監は「極めて高い密度の警備が求められる。各部門が一致団結して完遂しなければならない」と訓示した。警察の「最も長い30分間」(同)が、間もなく訪れる。

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