台風19号 千葉の土砂崩れ 警戒区域外で多発 指定率全国最低の36・49%

 台風21号や低気圧の影響に伴う記録的大雨から1日で1週間。大雨による土砂崩れや河川の氾濫で千葉県内では11人が死亡し、県内の自然災害では死者・行方不明者23人を出した平成23年の東日本大震災に次ぐ犠牲者数となった。11カ所の土砂崩れ現場中、少なくとも3カ所が土砂災害警戒区域に指定されていなかったことも判明。土砂災害の危険箇所のうち、県が警戒区域に指定した割合を示す警戒区域指定率は全国最下位の36・49%で、行政の対応遅れも浮き彫りになった。

 土砂災害警戒区域は都道府県が指定。指定されると市町村は土砂災害防止法に基づき、その区域の避難計画を策定することが義務づけられる。

 県河川環境課によると、未指定だったのは千葉市緑区誉田町、同区板倉町、市原市の3カ所。同区誉田町では2人、同区板倉町と市原市では各1人が土砂崩れで命を落とした。

 同区板倉町と市原市の現場は指定手続き中だったが、同区誉田町の現場は地図などによる調査で県が危険箇所に該当しないと判断し、現地調査も行われていなかった。

 8月末時点の同県の警戒区域指定率は36・49%で、全国平均(88・08%)を大きく下回っている。指定が遅れている理由を、同課の担当者は「必ず住民説明会を開催するなど地元との合意を丁寧に進めていたため」と説明するが、森田健作知事は10月30日の記者会見で「丁寧にやっているのは分かるが、迅速に人命第一で対応すべきだ」として指定を急ぐ考えを示した。

 今回の大雨では県内の19河川も氾濫。県が設置している水位計が故障しているなどして氾濫を把握できなかったケースもあった。

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