台風19号 農地の土砂をどこに運ぶ 仮置き場確保焦点 長野県

 長野県では台風19号の豪雨被害を受けた農家の支援が今後、本格化することを踏まえ、農地に流れ込んだ土砂を取り除く際に使われる仮置き場の確保が焦点となっている。被害に遭わなかった被災地周辺の田んぼや休耕田を借り上げる案が浮上している。土砂が流れ込んだ農地には、木材やがれき、ドラム缶などもあるため、効率的に分別し、処理を迅速化させる必要性にも迫られている。(松本浩史、写真も)

 農地が甚大な被害を受けた北信地域に位置する長野、須坂、千曲、中野4市と小布施町の関係者は29日、長野市内で農地の土砂処理などに関し、今後の対応策を協議した。被害状況の調査を進め、週明けには結果が出る見込みだ。

 災害時に発生した土砂は営農の再開に支障が出る場合、「排土」という取り除く作業をしなければならなず、被災自治体が対応することになる。県農政部などによると、土砂の深さが5センチ程度であれば、営農の再開は可能で、20~30センチでも再開が見込めるという。だが、千曲川が決壊した長野市内の被災地などでは、40~50センチに上っている地域があり、「排土」作業が必要になる。

 ただ、現時点では、県全体の被害実態が判明しておらず、県農政部では「どれだけの量の土砂を運び出すのか、見通せない」としている。県では被災自治体と連携し、仮置き場の確保に向けた作業を進めている。

 県の山本智章農政部長は30日に開かれた県災害対策本部で、農地からの土砂の運搬について言及し、「どこに運搬するのか。農地の借り上げも含めて検討している」と述べた。県幹部は、借り上げ期間は約1年に及ぶとしたうえで、収穫時期を終えた田んぼや休耕田を念頭に置いているとの見方を示した。

 一方、仮置き場に持ち込まれた土砂は、乾燥させたり、分別したりするなどし、最終処分場に持ち込まなければならない。被災自治体は、指定した処理業者に作業を担わせ、早期の処理を促す方針だ。

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